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2014.03.11 Tuesday
黄色に転んだ発色が独特のリバーサルフィルム「Rollei Digibase CR200」
最近、ユニークなフィルムと出会いました。ローライ製のリバーサルフィルム「Rollei Digibase CR200」です。そう、リバーサルフィルムです。現像処理はカラーネガと違うE6処理。現像後はスライドとなり、反転していない透過原稿として見ることができます。
通常、リバーサルフィルムというと、とにかく忠実な発色です。また、カラーネガと比べて撮影時の露出がシビアであるため厳密な露出決定が求められますし、プリントは透過原稿そのままが基本となりますので、「撮影時に全てが決する」という潔さがあります。描写力と共に、このような気持ちの面でもリバーサルを好む、という方は多いのではないでしょうか。
そんなリバーサルフィルムの異端児がRollei Digibase CR200。な、なんと、猛烈な黄色転びを最初から起こすのです! レトロ、ノスタルジー、詩的。そんなイメージの発色でしょうか。このような独特の発色をするフィルムというと、一時期のソラリスなどを思い出します。また、リバーサルフィルムをカラーネガの現像処理をするクロスプロセスでは激しい色転びを起こしますが、PROVIA400Xをクロスプロセスした時にも近い気がしました。でも、撮影時に全てが決するリバーサルでありながら色転びする、という感覚はとても新鮮。敢えてそうした、そうなってしまった、ではなく、選択としてのノスタルジー。個人的には、ポラロイドフィルムを使っているような、「その色が欲しいんだ!」という感覚を持ちました。
Rollei Digibase CR200のお値段は、1本あたり800円前後。輸入フィルムを専門で取り扱っているネットショップなどで見つけられます。現像は、町の写真店さんから外注に出してもらうか、リバーサル現像を行っているプロラボに出す、という2通りがあります。プロラボといっても、プロじゃなくても全く問題なく普通に受け付けてくださいますのでご安心を! 一度現像できてしまえば、町の写真店でプリントをすることができます。後々、プリントをするのが目的であれば、取り扱いが楽な「スリーブ」仕上げ(カラーネガのように、フィルム袋に数コマごとにカットして入れてもらう処理。他に、1コマずつプラスチックのマウントに入れてもらい、スライドとして楽しむ「マウント」仕上げもあります)と、プロラボさんにはお願いするのがいいかなと思います!
中身はこのような感じ。感光しやすいらしく、フィルムの出し入れはなるべく暗所で直射日光を避け、撮影後のフィルムもケースに入れて下さいと書いてありました。
某雑誌のポートレートロケで葛西臨海公園に行った際に、こそこそっと数本撮影してきましたので、作例をご紹介いたします。いかがでしょう、このノスタルジー。海で叙情的に撮ったり、レトロなものを撮ってみたりすると、ドはまりしそうな発色ではないでしょうか。その変わり、お花などを忠実な色で撮ろうとしても、絶対にかないません(笑)。現像はプロラボの写真弘社さんで行い、現像後フィルムを近所の写真店にてプリント。それを紙スキャンしたデータになります。
Camera:Canon EOS-1n
Lens:Helios40-2 85mm F1.5 (M42)
Film:Rollei Digibase CR200
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