JUGEMテーマ:写真
視差を使った「立体写真」は古くから存在します。立体写真を見るためのビューアーなどもあるなど、フィルム時代に愛好家がたくさんいたようです。そんな立体写真をいまの時代に復活させたフィルムカメラが「RETO3D」。クラウドファンディングで人気を博し、現在一般流通も開始しました。
こちらがRETO3D。レンズが3つあり、一度のシャッターで角度がわずかに異なる3カットを同時撮影。これをスマホアプリで動画化することで、チラチラと少し動きのある画像を楽しむことができます。使用フィルムは通常の35mm(135)フィルムです。
こちらが裏ブタを開けたところ。このように3コマが撮影できます。つまり、通常の1コマではなく1.5コマ分が1シャッターで使われるということ。36枚撮りで約25セットを撮影できます。
さて、現像はどのようにすればいいでしょう。いつもお世話になっているポパイカメラ(東京・自由が丘)にフィルムを持ち込み検証しました。現像だけであれば35mmカラーネガフィルムと同様ですが、各コマをどうするかが問題です。GIF化するには1コマずつのデータが必要。1コマのサイズはハーフカメラと同じですから、ハーフカメラ用のキャリアを使用すればなんとかなるのでは、と思いましたがそんなに甘くありませんでした。ハーフカメラ用のキャリアを使っても、コマ間の関係で自動で全コマを読み取ることはできないのです! つまり、1コマずつ手動で切り出していくことが必要なため、ちょっと手間がかかることになります。
ポパイカメラでRETO3Dで全コマバラバラデータにしたい場合
(1)RETO3Dで撮りました!と伝える
(2)通常の現像+データ化料金に加えて「600円」で全コマバラバラのデータにしてくれます
はい、例えばこんな感じで1レリーズ、3コマのものがバラバラの画像データになりました。一見すると同じ画像に見えますが、わずかに角度違いです。これをアプリで読み込んで合成します。
こちらがアプリのダウンロード画面。610円のPROもありますが、今回はフリーバージョンを入手しました。
カメラロールに保存した3コマを選択して読み込みます。
そして次がポイント。画像のどの部分を軸にして画像をチラチラと動かすかをセレクトします。だいたい画像の中央部分にすることが多そうな気もしますが、中央付近からズレても瞳など目立つ場所にしてもいいかもしれません。3コマ全て同じ場所をセレクトしていきます。
3コマのポイント選択が終わると結合へ。形式はMP4での保存となります。GIFかと思っていましたが勘違い。PROにすると、ライトリークの加工が入れられるなど、豊富な機能を使えますし、ロゴなども入らなくできます。
このブログにはMP4はアップロードできないので、instagramのリンクを貼っておきます。
https://www.instagram.com/p/
https://www.instagram.com/p/B6MsKQngIWP/?utm_source=ig_web_copy_link
https://www.instagram.com/p/B6IKXLkArZZ/?utm_source=ig_web_copy_link
さて、RETO3Dで撮影した1コマはハーフカメラと似たサイズです。1シャッターで3コマ、36枚撮りで25シーンしか撮れないため
「倍撮れる!」というわけにはいきませんが、一応トイカメラ的な描写をするハーフカメラ的な機種としてもしても楽しむことができます。
このように、1コマ1コマを楽しむこともできます。ちょっと贅沢ですが!
さらにもうひとつ、3コマを1枚の写真として楽しむ方法もあります。ポパイカメラでは「パノラママスク」を使うことで、3コマを1枚の画像データにしてくれるのです!
ポパイカメラでRETO3Dで3コマ1組データにしたい場合
3コマ1組データ 1カット=180円
完全に手動での作業となるためにお金は掛かりますが、お気に入りのシーンを3枚連続写真にしてみるとおもしろいです! 下記のようなデータになります。こうみると、縦こそハーフカメラと同じですが、幅は少し太めですね。独特の縦横比かも。
以上、RET3Dの現像データ化に関するレビューでした。
RETO3Dは現在購入できる箇所がなかなかない状態。楽しいカメラですので、早く買いやすくなるといいですね!
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フィルムには使用期限があります。パッケージに必ず印字されています。では、それを期限が過ぎるとどうなるのでしょう。ズバリ、正しい発色、正しい明るさ 、正しい粒状性、正しいコントラストで撮影ができなくなります。フィルムが古くなると、感度が低下して写真は暗めに写り、また発色も悪くなるのに加えてフィルムのベースカラーが強調された発色になります。そしてザラザラに。よくフィルムは一度でも高温に熱せられると劣化すると言われますが、暑い夏を何度も放置されてきたフィルムはかなり劣化が進むはずです。しかし、この鈍いザラついた発色こそを求めて、「フィルムをワインのように寝かす」という猛者すら存在。期限切れフィルムは偶然安価で見つかることがありますが、ゴミだと思わずに、その熟成度合いを楽しんでみてはいかがでしょう。
ここで実例をひとつ。たまたまアンティークショップで2002年5月が期限の「コニカカラー センチュリア200」を入手しました。いまは富士フイルムとコダックがカラーネガの2大メーカーですが、かつてはコニカカラーも大きなシェアを誇っていました。コニカの期限切れフィルムはときどき見かけますが、コニカのカラーネガの期限切れフィルムは総じてピンクに色転びします。補正を強めると少しは正しい色が出てきますが、それでも限界はあり、またザラザラで発色の鈍さは残ります。
まず、写真店で期限切れフィルムで色転びを起こす旨を伝えて、敢えて色補正をせずにデータ化をしていただいたカットです。見事なピンクワールド。これはこれで、モチーフ次第ではありかもしれませんね。
続いては写真店で自動補正をオンにして普通にデータ作成をしていただいたカット。写真店ではカラーネガフィルムからのプリント&データ作成時、正しく好ましい発色にするため色補正を自動的にする機能が付いています。それなりに発色していますが、とにかく眠いです(褒め言葉)。最近はローキー写真も人気ですが、ローキーを難なく作れるのはありがたいですね。
そして、自動補正データをPCで読み込み、Photoshopの自動色補正をさらに適用するとこのようになります。発色はわずかに改善するものの、フィルムらしいなめらかさが影を潜めて粒状感が目立つ結果となりました(褒め言葉)。無理な色補正の結果でしょう。クロスプロセス現像などをしたかのような荒々しい印象となり、ワイルドさ満点です。
全て同じフィルムとは思えない結果となりました。期限切れフィルムを入手したら、写真店でどんな注文をするか、またどんな仕上げを目指すかの参考にしていただけると幸いです。でもこれはコニカ製センチュリアの結果。他のメーカーでは結果はもちろん異なると思いますし、寝かしの長さでも変わると思います。その一期一会が魅力ですね!
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ひとつ前のエントリーで取り上げた、現在プチブレイク中のぽってりデザインのロシアンレンズ「MC ZENITAR-M2s 50mmF2」。これを最近、フィルムカメラで使ったのでご紹介しておきます。ボディはEOS1、マウントアダプターを使い装着しています。M42マウントのフィルム一眼レフカメラは、かなり古いものしか存在しないため、露出はマニュアルで行うのが基本です。僕は案外開放絞り付近ばかりを使うタイプで、またISO400のフィルムを使うことが多いので、高速1/8000秒シャッターを搭載しているEOS1は重宝するのです。また、ぽってりしたレンズと流線型のEOSはデザイン的にもハマります。
こちらがMC ZENITAR-M2s 50mmF2。
使用したフィルムは
Kodak ULTRAMAX 400。クセも少々、発色良好。使いやすいレンズです。
ロシアンレンズの代表格、ヘリオス44−2よりもオールラウンドに使えるかもしれません。
野焼き。
濃厚青空と濃厚ピンク。
岐阜県山県市でよく撮りに行く物置代わりになっている軽。
最短撮影距離付近。かなり寄れます。
洞窟の中から外を撮る。
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描写とレンズの見た目は無関係ですが、なぜかそそられるレンズのデザインというものもありますよね。嫌いは好きの裏返し、みたいに、最初はなんだコレ、と思えば思うほど思い入れが強まるから不思議。ロシア製レンズの「MC ZENITAR-M2s 50mmF2」はまさにそんなレンズの代表格でしょう。プラスチックの鏡胴、ヘリコイドは最初からプラ同士のネジ切りの手応えしかないという有り得ない軽さ、そしてどうやったらこれが「採用!」となったのか不思議な丸っこいデザイン。しかしこれがいま一周して、カワイイと評判です。
こちらがMC ZENITAR-M2s 50mmF2。
M42マウントで、ZENIT122などの標準レンズとして付いていました。
1万円前後という感じでしょうか。
いつも雑な切り抜きで本当にすみません…。
こちらがZENIT122に付けたところ。
たしかに一周しますね。かわいいかもしれない。
見た目だけでも十分なんですが、描写はあんがいしっかりしています。
ブログでは誌面アザーカットを1枚。
優秀さと適度なクセがわかります。
あと開放F2ってなんかいいですよね。
「レンズの時間 2019-2020」には、このZENITARを改造をして個性派描写にしたガレージレンズ版(元に戻せます!)も掲載しているので、ぜひ見てくださいませ。オリジナルもガレージ版もどちらも持っておきたくなります。
「レンズの時間 2019-2020」NOW ON SALE
amazonはこちら。
https://www.amazon.co.jp/gp/product/4768311741/
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その中で取り上げている1本に、メイヤーオプティックのOrestor 135mmF2.8というM42マウントの望遠レンズがあります。このレンズはネットで「ボケモンスター」と称されているそう。正直、snap!は知らなかったのですが、極楽堂さんからそのウワサがあることを聞き、実写をしてみたのであります。
135mmF2.8というスペックはかなり平凡。バブルボケが出るようなレンズ構成でもないですし、グルグルボケというのも135mmではないはず。なにがそんなにスゴイのだろうと、期待半分、疑心暗鬼半分で撮影をしてみました。この描写を見てどう感じたかは、あまりにもブログで詳しく書くとムックご購入の方に失礼ですから、論より証拠、作例を見ていただければと思います。そして、どうお感じになるか。きっと、抱く感想がバラバラになるところもレンズのおもしろいところなのかなって思います。
こちらがOrestor 135mmF2.8。
M42マウント、かなり大ぶりの望遠レンズです。
そして実写結果です。
ソニーα7RII、ニュートラルモード、ノーレタッチです。
いかがでしょう。
ボケモンスターかはさておきまして、味は確実にありますね!
このようなウワサを実写で解説する記事をたくさんやっております。
ぜひ紙面も合わせてご覧になっていただければ幸いです。
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ペトリ独自のバヨネットマウントは、マウントアダプターが見つけづらいために不人気でしたが、最近はレンズのスペシャリストによるお手製のアダプターも登場し、がぜん身近になってきました。一方、数は少ないもののM42マウントのペトリレンズもあり、こちらも中古市場では出回ればすぐに売れてしまうくらい人気です。ただ、ペトリが自社で作っているレンズとOEMのレンズがあるので、そこは注意したいところ。まずはここで紹介しているようなレトロデザインのものに注目するようにしたいです。ペトリレンズを簡単な分解で見分ける方法もあるそうですが、ネットショップやフリマアプリで探す場合はそれは通用しないですし、中古店でもいきなりバラすわけにもいかないので、まずはレトロな見た目で探すのがいいと思います。
「レンズの時間 2019-2020」に紹介している
Kuribayashi C.C. Petri Orikkor 50mmF2
マウントはM42
これはレンズ単体で入手しましたが、ペトリマウントのものは、動作が怪しいボディとセットで見つかることも多いです。ボディのデザインも個性的なので、フィルムで撮ってもおもしろいかもしれません。M42であれば、とにかくアダプター選びに苦労しないという点は大きなメリット。
さあ、肝心の写りはこんな感じ。まずは象徴的なぐずついたボケ味です。
一見、普通なのですが、水面がなんだか布っぽい質感。これもグズってるからなのでしょうか。つまり輪郭が残るタイプのボケなのでしょうね。
ゴースト&ハレーション。ど派手ですね。
これは「レンズの時間 2019-2020」掲載カットのアザーなのですが、前ボケです、前ボケ。これが絵画調爆発すると個人的には思うのです。
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渋谷ロフトと梅田ロフトにあるカメラと写真グッズの専門店「on and on」に「レンズの時間」特設コーナーが展開されています!
「レンズの時間 2019-2020」を含む「レンズの時間」バックナンバーと共に、誌面で取り上げたオールドレンズを含む、人気のオールドレンズがラインアップされております。レンズはいまネットで買われる方も多いと思いますが、実際に手に取りながら購入するというのは案外大切なこと。というのも、例えばジュピター狙いでいったものの、いざ自分のカメラに装着して試し撮りしてみたらヘリオスがしっくりきた、みたいなこともあると思いますし、同じレンズが複数あった場合、フォーカスリングの感触やレンズの状態を見て好みの方を選べるなどの利点があります。
on and onはロシアレンズ、ドイツレンズ、日本レンズの定番M42マウントレンズが得意。これらのレンズは、普通の中古カメラ店では実はあまり見つからない専門性の高いジャンルだったりしますので、生で見て買うことができるだけでも貴重だったりするのです。
渋谷ロフト 地下1階のレンズの時間コーナーの様子。書店で見つけられなかった、という方もぜひよろしくお願いいたします。
梅田ロフト1階のレンズの時間コーナーの様子。
ショーケースのアップ。カラーフィルター内蔵の引き伸ばし用レンズM42改造版、歴代ヘリオス44などがあるのがわかります!
お近くにお越しの際はぜひお立寄り下さい!
誌面にも掲載したカラーフィルター内蔵の引き伸ばし用レンズM42改造版の写りはこちら。これ、楽しいんです。
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発売したての「レンズの時間 2019-2020」。毎号ひとつのレンズメーカーに焦点を当て、レンズ設計の思想などを紐解いていく連載特集「メーカーEXPLORE」はTAMRONの特集です。愛用しているハービー・山口さん、赤城耕一さん、渡邉真弓さん、塩川雄也さんのギャラリー&インタビュー、SPシリーズ傑作選、現行SPシリーズ全種紹介など盛りだくさんの内容となっています。中でも、代名詞的存在である90mmマクロに開発に携わったOBの皆様が集合しての座談会は必見。当時のレンズを取り巻く環境、なぜ90mmマクロが生まれたのか、なぜ伝説となったのかなどを回想していただいております。
ここからは編集後記的なお話し。僕はその座談会に愛用する90mmマクロだけを持っていき撮影をしました。ソニーAマウントの90mmF2.5 Model152Eというものです。これはAF化最初期の1本。ジコジコとAF作動音はするものの、描写は素晴らしく、またコンパクトでとてもお気に入り。これを手に座談会に赴いたところ、ご参加してくださった方のおひとりが、TAMRON入社直後に携わった思い出深い1本だったそうなんです。集合写真もこれで撮りました。「まさか、152Eで撮られるとは!」と喜んでくださり、僕としてもとても嬉しかったです。レンズは後生に伝わっていくもの。そして作られた時代のチャレンジングな試みが詰まったもので、その1本があったからこそ今のレンズがある、という繋がりがとてもロマンチックですよね。誌面の座談会も90mmマクロにまつわる下町ロケット的な秘話がいっぱい。90mmマクロをお使いの方、これから入手してみたいという方をはじめ、多くの方に読んでいただきたいです。
こちらが152Eです。開放F2.5の初代90mmマクロの直系レンズです。でもAF!
そして152Eで撮った写真がこちら。
好きです、この質感豊かな描写!
個人的には90mmマクロでルポ撮影をこなしてしまうときもあります。
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snap!の新ムック「レンズの時間 2019-2020」が3月30日に発売されます。
大特集は「お買い得な定番オールドレンズを熱いこだわりで選ぶ! BEST BUY POPULAR OLD LESNES 2019-2020」。定番50mmレンズを細かいこだわりをもとに選び、愛用していく楽しみを提案しています。これまでも実用面は重要視してきましたが、その集大成的な企画。50mmを中心にしているのは、純粋にリーズナブルで基本で世代差がおもしろいからという理由ですが、例えばスーパータクマー28mmF3.5など、世代差がおもしろいレンズは広角であってもセレクトしています。
連載特集メーカーEXPLOREはTAMRON編。TAMRONを愛用する4人の写真家のギャラリー&インタビュー、SPシリーズの歴史、歴代SPレンズ傑作選、現行SPレンズ紹介、90mmマクロ誕生を知るOB座談会など、表現主義TAMRONのレンズ哲学に迫ります。
特集2は「1点もののマウント改造レンズを愛用するススメ」。一眼レフ機、フィルムカメラでの撮影にこだわる場合、アダプターを使えばオーケーというわけではなく、マウントを改造しないと装着できないようなケースも多いです。ニコンフィルム一眼レフを愛用する熊谷聖司さんを筆頭に、なぜマウント改造をしてまでそのレンズを手にしたかなど、作品×オールドレンズ派、光学ファインダーにこだわる人は必見です。改造はブリコラージュNOCTOさんが担当しています。
特集3は「ガレージレンズで行こう!」。近年はガレージでモノヅクリを楽しむ感覚でレンズに可逆的改造を加えて撮影を楽しむ世界も人気。数多くの改造レンズを所有し、レンズに宝石を組み込んだイルミナーを作っているフォトグラファー・上野由日路さんのガレージレンズ道、スーパーソフトヘリオスなどいまショップで買える注目のガレージレンズなどを紹介します。
巻末ギャラリーはオールドレンズを報道の現場で使用している朝日新聞映像報道部カメラマンの小玉重隆さんのギャラリー&インタビュー。なぜオールドレンズなのか。何が写るのか。被写体とどう向き合うか。究極のオールドレンズ実用主義がここにあります。
以上が内容です。みなさま、よろしくお願いいたします。
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3月30日、「レンズの時間 2019-2020」(玄光社)が発売となります。snap!が手掛けるオールドレンズムックシリーズの第4弾。今回から「Vol.」ではなく年度表記に変わりました。つまり、年に1冊しっかり作るという方向です。今回の大特集は「お買い得な定番レンズを熱いこだわりで選ぶ! BEST BUY POPULAR LENSES」。これまでも「実用」を重要視してきたつもりですが、今回は大切なお小遣いを、リーズナブルであっても「コレが欲しかった!」というレンズに投資して楽しみましょう!というのがテーマ。メジャーな存在でありながら世代差がある標準レンズを中心に紹介しています。
表紙はMINIATURE CALENDARの田中達也さん。ヘリオス44シリーズの世代違いが大集合しています。
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表紙をめくったところに掲載させていただいた前書きというか今号のテーマみたいなものをここに転載します。
みなさま、 よろしくお願いいたします。
無数に存在するレンズの中で
自分が本当に使いたいと思える
1本と巡り会うことの素晴らしさ。
レンズは収差が皆無のものを目指して進化し続けてきた。わたしたちは、残ってしまった収差を「クセ」として楽しんでおり、本来は不完全なものが人の記憶などとリンクし、そこに感情やアート的な見え方が芽生えている。それは言葉には言い表せない些細なもの。多くの人が見ていない(もしくは見えない)かもしれないけれど、そこに強いこだわりを持つことが「レンズにこだわる」ということかもしれない。本書特集ではリーズナブルに入手できるメジャーな一眼レフ用標準レンズを中心に、世代差やスペック差によって生じる「些細な差」を検証している。わずかな金額で手に入るレンズであっても、どこに惹かれて手に入れたかを明確にしていくのは、とても楽しいこと。これを繰り返すことで、使い込んでいきたい1本と巡り会えるかもしれない。
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詳細はこちら。
DMはこちら。
PBFILMを販売しているのは写真店の.LAB RAINROOTSさん。最近まではrainrootsという店名でした。.LAB RAINROOTSはアナログプリンターにこだわり続けてているほか、引き伸ばし手焼きプリントにも力を入れていることで知られています。PBFILMも、今後のフィルムライフを考えた結果、安定的にリーズナブルな価格で供給されるであろうKODAKのシネマフィルムを35mm化し、現像機が今後世の中からなくなっても手現像で処理できる道筋を作るためにスタートしたサービスです。詳しくはsnap!編集の「FILM CAMERA LIFE 2018-2019」を見ていただきたいですが、PBFILM(シネマフィルム)の特性上、そもそも現在世の中で稼働している現像機で現像することはできず、.LAB RAINROOTSで現像・プリントまでやっていただくことが前提となります。
snap!鈴木もPBFILMは数本撮影しましたが、低彩度&やわらかな描写はとても個性がありつつもアナログの懐の深さがあり、一度は体験していただけたらと思っています。「THEY SHOOTS PBFILM Exhibition」はPBFILMの描写を間近で見ることができる絶好の機会です(snap!も1点、展示させていただいております)。PBFILMはウェブで購入、郵送プリントもおこなえますのでチェックしてみてください!
↓はPBFILMで撮影した写真。この色!
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7月11日にフィルムカメラ専門誌「フィルムカメラライフ」(玄光社)を発売しました。定期誌になるかどうかは今後の成り行き次第ですが、定期的に発売できる可能性の高いフィルムカメラ専門誌を手掛けることができるのは本当にうれしいこと。写ルンですブームはそれだけ規模が大きくなっており、同時にフィルムカメラの情報を掲載する雑誌が皆無という状況だったことなどが重なり、今回の創刊が実現したと思っています。
いやあ、それにしても写ルンですは本当に定番アイテム化しましたね。少し前までは、あの女優さんが使っているらしいよ!とか話題になったりもしましたが、いまはテレビなどに写ルンですが写り込んでもさほど驚きがなくなりました。僕のよく行く写真店でも、現像出ししているわずかな時間でも写ルンですは必ず売れているし、街でも本当にみんな使っています。写ルンですから「フィルム写真」にステップアップしたい人がどのくらいいるかは不透明ですが、写ルンですの利点とその他のフィルムカメラの利点は別物ですし、だからこそ両者の魅力は永遠に損なわれないのだと思っています。だから、ぜひ一眼レフなどの世界にも入ってきていただきたいです。「フィルムカメラライフ」では、使いやすい一眼レフをほぼコンプリート紹介しております!
さてさて、「フィルムカメラ・ライフ」の発売後、お世話になっている梅田LOFTのカメラ店on and onさんとともに、ロフト各店舗にてフィルムカメラワークショップを頻繁に開催しています。現在開催しているWSは「フィルムカメラ講座」という名称で、on and onさんで購入できるマニュアルフォーカスの一眼レフ、オートフォーカスの一眼レフ、距離形式の少し古いカメラ、二眼レフなどを集合させ、それらカメラの特徴、フィルムの基礎、使い方解説などをしつつ撮影体験をするという初心者向けの内容になっております。講座参加費をいただいていますので、気に入ったカメラはディスカウント価格で購入可能。撮影散策で使ったカメラをそのまま持ち帰ることができます。
こんな感じの少人数制。渋谷/銀座/京都/梅田などの人気店で開催しています。
現在は8月19日(土)15時から渋谷ロフトで開催される回を募集中。
https://photoschool.on-and-on-shop.com/school/20170819_shibuya/
今後は撮影散策をメインにした吉祥寺ロフトでのイベント、京都ロフトでの関西遠征などが決定済み。また、フィルム種にこだわった内容やラボ探訪を組み込んだ回など、初級講座だけでなく中級・上級講座もラインアップしていく予定となっています。講座内容に合わせて自由に参加可能なフィルムカメラワークショップを目指して行きますので、ぜひみなさまよろしくお願いいたします。
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青山ひかるさん
TW @hikaru06kon
blog http://ameblo.jp/hikaru06kon/
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▲こちらがコンタックスT2。
フラッシュ部分が茶色くなっていますが、この症状はよく見かけます。
まず描写です。カールツァイス製のゾナー38mmF2.8が搭載されております。ツァイスレンズは豊かな色乗りが特徴のレンズですが、T2も肌色の深み、緑など原色の濃厚さなどが味わえます。後継機のT3になると、いわゆる「ヌケが良い」という感じですっきりさわやか。濃厚さよりも緻密さといった感じです。僕もなんとなくT2は濃厚くらいにしか感じてなかったですが、昨年T3と同一シチュエーション&同一フィルム&同一プリント設定で撮り比べしたんです。そうしたら、もう明らかな差がありました。T3の繊細さを好む人もいると思います。でも、カラーネガフィルムの暖かみが感じられるのはT2の方かもしれません。
続いて操作感。これはT3の方が全体的に親切ですね。レンズにある絞りリングを「F2.8」にするとプログラムAEになります。F2.8では光を取り込みすぎて露出オーバーになる場合、絞りを自動的に変更して最適な露出にするということ。F4以下に絞りリングを設定すると絞り優先AEとなり、露出オーバーになっても設定絞り値で撮影するという仕組みです。ちょっとわかりづらいですね。AFがしっかりと合うのもT3でしょうか。濃厚な発色を活かした人物ドン!みたいな撮影ではピントはちゃんと合いますが、咄嗟に撮るようなスナップではピンボケになることもあると覚悟しましょう。まあ、ピンボケの風合いもオーケーというのが趣味のフィルムの世界ではありますが、ザッと昔撮った写真を見返すと、36枚中7〜8枚はピンボケという感じでした(ちなみに、僕は撮るの雑なので参考までに)。
そしてカメラの質感。これは相当に高級感あります。他に高級コンパクトというと、リコーGR、ミノルタTC-1、ニコン28Tiなどさまざまなものがありますが、まあワンランク上という感じがします。剛性感と重量感が違う感じ。この真冬の季節ですと、ヒヤッとする金属感が素敵です。電源をオフにしたときの、レンズバリアが高速で閉じるさまも、スターウォーズでやけにスピーディーに閉まる扉みたいな感じで楽しいです。
T2をお探しの方、良い個体と巡り会えるといいですね!
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濱田よりかさんTW
@yorika_hamada