2013.03.27 Wednesday
林ナツミさん『本日の浮遊』展開催中。そして、ご一緒した書籍「トイデジのアイデア」でのナツミさんの驚くべき「トイデジ浮遊作品」
写真好きの方にはおなじみで今さら説明不要かと思いますが、林ナツミさんは、「よわよわカメラウーマン日記」というブログで、2011年元日より1日1カット発表する『本日の浮遊』と題されたシリーズのプロジェクトで大人気。今回はその初の大型個展で、超大型作品(6x9m、2.4x8mなど)も展示されています。初公開作品も含む、全13点を展示。ぜひ、足をお運びください!
──開催概要──
林ナツミ『本日の浮遊』展
会期 2013年3月26日(火)-2013年3月31日(日)11:00-20:00
会場 スパイラルガーデン(スパイラル1F)
東京都港区南青山5-6-23
料金 入場無料
さて、snap!は過去に林ナツミさんと一度お仕事をご一緒させていただいたことがあります。それは、2011年9月に発刊した書籍「トイデジのアイデア」(技術評論写)。この本は、「トイデジであっても、立派にアートな写真を撮ることができる!」ということをテーマに、写真家のみなさま、トイデジを長く撮り続けているトイデジ好きの方々、また写真がお好きなアーティストの方などにトイデジ作品を撮っていただくと共に、機種紹介や関連グッズ紹介などで構成させていただきました。
林ナツミさんは、もちろん「本日の浮遊」のトイデジバージョンで参加。「Nein Grenze」という、ミニチュア風、ジオラマ風写真が撮れるトイデジを使い、見事な浮遊作品をご提供くださいました。
当時も受け取った作品にビックリしましたが、林ナツミさんが大型個展をやるということを知り改めて見直してみて、そのクオリティーの高さを痛感。林さんのご許可をいただき、ブログでページの一部を掲載させていただきます。本当に素晴らしいクオリティー。これからのさらなるご活躍祈っております&ぜひまた仕事一緒にしてください!(笑)
2013.03.19 Tuesday
「中判カメラの教科書」を作っての私的感想1 ローライフレックスの楽しさ
「中判カメラの教科書」をお買い上げくださった皆様、本当にどうもありがとうございます。「中判カメラの教科書」では、出来る限りカメラを入手し、実際に撮影をして、写真を現像して、ということをやっていきました。それぞれカメラには利点・弱点などがあるのは当たり前ですが、個人的にグッとくるポイント、抱いていたイメージと違うなあという点があり、それらは個人的な感覚なので公平とは言い難いですが、実際に手にしてみてわかったこともたくさんありましたので、何回かに分けて、「中判カメラの教科書」を作ってみて感じた私的な感想をブログに書いていきたいなと思います。
第1回目は、ローライフレックスの楽しさです。
ローライフレックスは、いまとても高価なカメラとなっています。美品であれば20万円ほどのものもあり、何台も買うのは至難の業。僕は過去、ローライフレックス2.8Fプラナー(超老朽品)、ローライフレックス3.5Fプラナー(かなりの老朽品)を使っていましたが、今回は2.8Fクセノタール、3.5Fクセノタール、3.5テッサーなど、ひと通りのものを使う機会に恵まれました。
それらを持って、ポパイカメラのみなさんと本牧ふ頭方面で撮影をしたのですが、二眼レフはこんなに楽しいのか!というのが率直な印象でした。ウエストレベルファインダーは慣れが必要ですし、フィルムの装填、絞りやシャッター速度の設定も二眼レフ特有のものがありますが、写欲をなぜかものすごく煽るのです。シャッター音はとても小さく、ファインダーも暗めなので「本当に撮れているだろうか…」と不安になりますが、だからこそ、プリントがあがった時の驚きは格別で病みつきになるのです。
前号「フィルム写真の教科書」の記事で触れていますが、ローライフレックスを使ってスナップ撮影をしていて、一度もトラブルになったことがないという、写真家・渡部さとるさんの言葉を思い出しました。ローライフレックスを持ってうろうろとしていても怪しく見えないんでしょうね。撮る方の気持ちも盛り上がるし、撮られていても相手に威圧感を与えない。これはきっと撮れる写真に大きな影響があるはずです。
そして、肝心の描写にも驚かされました。ローライフレックスは「優しい・柔らかい」と言われますが、コンディションの良い機種はとても緻密に優秀な写りをします。例えば2.8Fプラナーのプリントが上がってきたときには、「うわあ、これはプラナーだわ」という感想でした。白がとても美しくコントラストもしっかりとしていて、古いカメラとは思えないほど。逆光性能はコーティング的に低いと思いますが、「優しい・柔らかい」というのは、多くの場合レンズの傷やクモリなどによるものなのかもしれないですね。でも、それが歴史あるカメラの個体差で個性。個人的にはそれも含めて楽しむべきものかなって感じています。
各機種の撮り比べでは、ローライフレックス2.8Fクセノタールの描写が、良い意味でオールドレンズ的な風合いも併せ持っていて、「好み!」という人が多かったのが印象的でした。個人的には、2.8F系はとても高価で手が出ないので、テッサー搭載モデルは何とかゲットしないなあと思っております。もしくは、2.8Fよりも価格帯の下がる2.8Eなど少し古いモデルもいいなあと思っています。
いずれにしても、ローライフレックスは持っていても楽しいし、撮っていても楽しいし、美しいプリントも作れる、素晴らしいカメラだということを再確認しました!
ローライフレックスはフードなどを付けると超カッコイイですよね。
ローライフレックス2.8Fプラナー/ポートラ400
ローライフレックス2.8Fクセノタール/ポートラ400
ローライフレックスTテッサー/ポートラ400
2013.03.18 Monday
3月20日(祝)は、「初めてのBelair Workshop with 中判カメラの教科書」
3月20日(祝)に、ロモグラフィージャパン×中判カメラの教科書のBelair撮影ワークショップが開催されます。
僕もマイBelairを持って参加します。せっかくの撮影会なので、三脚も持参し、背景は固定の多重露光を全コマやってみたいなあなどと思っております。お時間ある方、ぜひぜひよろしくお願いいたします。
詳細、応募は以下。
日付: 2013年3月20日(祝) 11:00〜15:00(予定)
ワークショップ名: 「初めてのBelair Workshop with 中判カメラの教科書」
募集人数: 20名(10台分レンタル可能です。すでにお持ちの方大歓迎!全員がお持ちでない場合は2名で1台になります)
使用カメラ: Belair X 6-12
参加費: 3,150円/ 人 : 120カラーネガフィルム3本+6x12現像/プリント/データ化 1本分 込み (通常4,215円)
同日に予定されていた、ガラスレンズ「ベルエアゴン」のお披露目会は、商品到着が遅れているため延期となりました。ちょっと残念ですが、余計にベルエアゴンが待ち遠しくなってしまいますね!
Belair/Kodak PORTRA800/6×12
2013.03.02 Saturday
ロモグラフィージャパン×「中判カメラの教科書」コラボイベント「初めてのBelair Workshop with 中判カメラの教科書」からの、待望のガラス製レンズ「Bailairgon」お披露目会のお知らせ
2013年3月20日(祝)、ロモグラフィージャパンさんにお呼ばれし、撮影イベントを行うことになりました。その名も「初めてのBelair Workshop with 中判カメラの教科書」。蛇腹式、6×6、6×9、6×12切り換え式、絞り優先AE付き、レンズ交換式という話題の新中判カメラ「Belair」の初イベントとなります。
ベルエア使ってみたかったという方、ベルエアを既にお持ちで皆で撮ってみたかったという方、ロモを通じた交流をしたという方、そして「中判カメラの教科書」裏話を聞いてみたいという方(笑)、ご応募お待ちしております!
代々木公園を中心に撮影予定。Belairの貸出機は10台とリミットがあるため、当日の人数次第では2人1台などで撮影することになります。イコール、撮り合いなどがたくさんできそうですね! 何卒よろしくお願いいたします。
詳細、応募は以下。
日付: 2013年3月20日(祝) 11:00〜15:00(予定)
ワークショップ名: 「初めてのBelair Workshop with 中判カメラの教科書」
募集人数: 20名(10台分レンタル可能です。すでにお持ちの方大歓迎!全員がお持ちでない場合は2名で1台になります)
使用カメラ: Belair X 6-12
参加費: 3,150円/ 人 : 120カラーネガフィルム3本+6x12現像/プリント/データ化 1本分 込み (通常4,215円)
Belair+Redscale100で撮影。6×9フォーマット。
そして、この撮影会の後、大注目のイベントがもうひとつあります。Belairはレンズ交換式。現在はプラスチック製レンズですが、ガラス製レンズが発売間近で、そのお披露目会が同日Lomography Gallery Store Tokyoで17時から行われるのです! レンズはロシアZENIT製。ロシアカメラがお好きな方にはおなじみの歴史あるメーカーですね。こちらは無料&フリー参加。ただし、入荷状況によっては、延期となる場合がありますので、ウェブの情報などチェックしていただければと思います。こちらも詳細は、
をご覧下さい。
これがガラス製レンズ。重厚感があります! さあ、どんな写りをするのでしょう。
2013.03.01 Friday
低価格で買える中判カメラ御三家
「中判カメラの教科書」を手にとってくださった方から、「もう少し中判カメラが安ければ、始める気になるのだけれど…」というようなお言葉をいくつかいただきました。たしかに、イメージ的には中判カメラは高価ですが、かなり低価格で買える機種もあります。そこで、比較的製造年が新しく、かつ中古価格が2万円程度で買いやすい、入門機に最適の機種をご紹介いたします。
(1)ペンタックス645(初代)
オートフォーカスが付いている645N、645NIIは高価ですが、初代機はレンズ付きで2万円を切るきともあります。交換レンズも比較的安価。使い勝手も35mm一眼レフライクです。絞り優先撮影など機能面は充実しています。
(2)マミヤRB67
腕力に自信がある方ならば使いやすいです。機械式シャッターのため電源いらずというのも嬉しいところ。写真スタジオなどでよく使われていたカメラで、スタジオのデジカメ化に伴い、かなりたくさん中古市場に流れました。接写能力も高く、縦位置よ横位置をフィルムバックを回転させることで切り替えられます。露出計などは付いていないフルマニュアルでの撮影も楽しいです。いま人気のマミヤRZ67は電子式シャッター。少しだけRB67の方が重たいです。
(3)フジフィルムGA645(写真は限定モデル)
オートフォーカス、内蔵ストロボ付きの小型645。コンパクトカメラライクの操作性で高画質を楽しめます。デザインが個性的なので好き嫌いが分かれそうですが、フジノンレンズの描写力は定評があります。いつでも中判を持ち歩きたい、という方は重宝する機種かなって思います。2~3万円台で見つかると思います。二重像合致式でピントを合わせるGS645シリーズも同様に低価格ですが、年代が少し古いので、カメラの状態重視であればGA645の方に分があります。ズーム付きのGA645Ziは少し高めです。
勝手にエントリータイトルを「御三家」としましたが、マミヤ645シリーズ、マミヤCシリーズ、ブロニカ系など、まだまだ他にも低価格で買える機種はあります。二眼レフなども意外と低価格で見つけられますし、人気のペンタックス67も外観がいまいち&レンズの状態が悪ければ低価格で見つけられます。
あとはフィルム代、現像代、プリント代などのランニングコスト。確かにお金持ちじゃない限り、お財布と相談しながら撮影することになりますが、その緊張感と有限であることこそが楽しいですし、1枚1枚の写真がより大切になるのではないでしょうか。
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